シニアの生活支援のお話 「伴さんあのね」その②

シニアの生活支援のお仕事は、何かといろいろな出来事があります。

今回は、まず前回の続きから→前回のお話はここから

シニア生活支援のお話「伴さん!あのね!」

何かあると電話をしてくる高齢女性のお話。

その電話は必ず朝が早い

今回は土曜日朝9時前といつもよりは遅め

「伴さん!あのね」とお決まりの言葉からスタート

 

前回の話の続き。。。。

「盗まれたブラウスは戻されていてね でも今度は下着 下着が好きで西友で可愛いものを結構買うのよ それがないのよ」

という内容の電話があった

着古されたブラウスを盗みそして戻す?下着?西友?かわいい?ピンク?フリル?80歳のおばあさん????(苦笑)

クローゼットの扉に自転車用のチエーンしたら?とアドバイスしたら

そうする!と言ったっきりその話題の電話はなかった

その後施設の方とも話したが

お仲間3人くらいで、「私も、私もかも、そうよ絶対!!」

と盛り上がり、思い込んでしまった可能性は大いに想像できると

ということで終結した

やれやれである

 

そして、しばらくしてまた朝からかかってきた

「伴さん!あのね」

ダニにかまれて大変なのよ。体中あちこちに

私:施設の人に相談した?

地域包括支援センターの担当者には連絡した

私:まず施設の人に言わないと、お風呂もトイレも共用なのだから他の部屋に広がったら大変だし

その方は自立の高齢者専門住宅に住んでおり、外出などは自由で室内管理も本人がするところなのである

残念ながら、物の整理は自分なりではあるができる、しかし清潔な生活には疎い方ではあった 物も多くあふれている

前に住んでいたアパートより、気密性も高く日当たりも良いことから

ダニにはうってつけの環境なのだろうと容易に想像できた

 

室内での出来事は本人責任であるのが基本であるが

施設の方は熱心に駆除をしてくれた

室内の清掃、布団などの高温乾燥、毛布や枕の洗濯と乾燥

本来であれば自分でしないとならないものを率先して対処してくれたが

簡単に改善はできなかった

手伝ってくれた施設の方も、室内に入るたび、布団を持つたびダニの被害を受けている様子だった

 

そんな中、私に電話をよこす

殺虫剤など買ったんだけれど、その領収書をなくしちゃったけれど、大丈夫?

私:どうして?

施設に請求するのに!

私:???

どうやらダニやらの発生は施設の責任と思いこみたいらしいということが理解できた。

施設内でダニの被害を訴えいるのは彼女だけである

空室で入所し、ベットや家具や全て自前 床はフローリングで新しい施設である

ダニだけでなく、様子から南京虫も連れ込んできた模様

とても厄介な状況である

施設としても他の方への伝染に注意をしないとならない状況となった

 

彼女はどうしても自分の責任にしたくない様子が日々強くなる

改善しないから駆除業者いれる提案に、料金は施設が払うのが当然と言う

どこで刺されるの?たまに見つけてつぶすというけれどどこで見つけるの?

「自分の部屋、ベッド」

と認めても自分の問題ではなく、あくまで施設の責任にし、自分は悪くないとすり替える

強弁に言い張るようになり、言動もヒートアップする

 

私と彼女の関係は、転居支援や入院支援と困った時のスポット支援である

日々の相談や生活についての支援契約はしていないので

今回のダニ問題は本来であれば、関わる必要はない

しかし数年かかわってきたため性格も良く知っているのをいいことに

気安く電話をしてくる

案の定施設の責任になるよう味方してくれと遠回しに訴えてくる

さすがの私でも簡単に味方にはなれないと説明する

を何度か繰り返す

なんとかやっと徐々に自分の問題であると理解してきた

やれやれである

 

彼女は今も施設に支援いただきながらダニそして南京虫と格闘が続く