デジタル遺品

銀行口座はもちろん、カードの明細も全てスマホ管理と 携帯さえあれば何でも管理できる時代となってきたのは知っているが

遺言執行人として、初のデジタル遺品整理業務に直面することになった

 

独身で他に相続人もいない70代前半の男性で機械に明るいタイプだった

紙管理は卒業していた。もちろん銀行の通帳もない。すべてスマホ管理だ

病気で余命宣言を受けていたため、ご本人自ら身辺整理をしており それなりにシンプルになっていた

IDやパスワードは手帳に全部記されていて、一目瞭然に整理されており

使い方や内容も生前にある程度説明受けていたから初心者としては有難く、難易度は低い案件だ

と高を括っていたとはいえ

使い慣れていない他人の携帯電話を操作するのは一苦労だ

私はもちろん携帯の操作は得意ではない

何をするにもパスワードを入力しないとならないし、何より他人のものを操作して中身を見る行為が後ろめたい

 

まず銀行の入出金を確認するとこから着手

とはいえ、簡単にいきつかない<四苦八苦>

なんとか確認すると、クレジットカードの引き落としが2本続いていた

自宅は解約し、しばらく施設で生活してきているのでカードを使うことはないはずだ

何の引き落としだろう?? 2本とも毎月1~2万円ずつ続いている

クレジットカードの明細を確認するには、クレジットカードの会員ページにログインしないとならない

情報は揃っているが ログインが中々できない<四苦八苦>

やっとこやっとこヒット💦

そこで何とか行き着き見つけたのはサブスクのようだった(え~聞いてないよ~)

ネットフリックスは生前解約して欲しいと言われ手続きしていたが、まだ他にもあったのだった

アマゾンのkindleとカラオケ???

自分が利用していないから本当に仕組みが分からない

PCで解約方法を検索する。簡単に解約できますと案内しているが、その画面に行きつかない

<四苦八苦>

<四苦八苦>

時間ばかりが過ぎる。。。。。肩も凝る 目も霞む

 

残念だが、自力解決を断念!

最終兵器、同居の息子(20代)に操作してもらうことを思いつく

少々手間取っているみたいだった案の定程なくして解約ページが解明されキャンセルすることができた

何とも悔しいがこれも現実。。。。

 

生前からシンプルに整理し、IDやパスワードも記しておいてくれてまだ簡単で助かったけれど

やはりデジタル遺品整理は厄介だということを身をもって体験できた

生前自分でスマホでアプリを使いこなすことは本当に便利だ

けれど、自分で使わない使えなくなった時、代りに他人が触ることは勿論、詳細を知ることもできない

特にサブスクはキャンセルしなければ少額だが永遠と利用料は引き落としされる

銀行口座を凍結してしまえば、全て自動的に終わるのだろうか??と想像するも実際どうなるのだろうか?

 

変わりゆく時代に辛うじてしがみつく年齢になったんだとしみじみ感じる今日この頃だ