生活習慣

「生活習慣病」とよく聞く。

その人特有の生活習慣から引き起こされる病気のことだ。

病気になってから初めて事の重大さに気づくがもう遅い。

糖尿病がその典型だ。

 

あるクライアントの話、家の中で倒れ、救急搬送された方の生活支援をしている。

一命はとりとめ、半年後自宅での生活に戻った。

若い時から肥満体形だったようだが、今は見る影もないほど痩せてはいても糖尿の数値は高く、

退院時には薬も処方され食べ物の制限もあった にも関わらず 自宅生活の解放感からか 食欲が加速した。

特に炭水化物系と甘い物系だ。

ヘルパーさんと共に週1回の買い物に行き、冷凍の食材も宅配。

ファミレスから出前も取っている様子だし、ポカリスエットを箱買いして玄関に置いている。

通院の帰りに私も買い物に付き添うこともあり、何を食べているのかはだいたい把握できた。

買い物では、両手に袋一杯の買い物の量だ しかも袋一杯両手に持っても軽い。

何故なら、パン、袋菓子、が多いからである。

 

「みたらし団子3パックも買うのですか?」

「仏壇にお供えするから~父母と兄の分ね」

「でも、お供えしたら全部自分で食べるんですよね?」

「・・・・・・」   コントか!

 

1週間で食べつくすようである 私でも食べない量だ。

ヘルパーさんも毎回驚くほどの量で、あまりに多いので連絡してくる。

私も1~2回同行したが、本当にすごい量である。

退院1年で10キロ体重が増えたらしい。

 

糖尿の薬を処方してもらうために内科に通っている。

毎回血液検査だ。

ヘモグロビンA1Cの数値はみるみる上がっていった。

医師も驚く「お食事、何食べているんですか??????」

案の上「そんなに食べていません!!!!」

通院支援をしているので、医師とのやり取りは同席している。

帰り道見兼ねて「糖尿病は症状が出ないから怖いですよ 気を付けないと」

「マンションの階段を一日2往復するとか 歩くの大切みたいですよ」

「糖尿病で透析している人や目が見えない 足切断している人いますよ~」

が、しかし

「食べ物制限するなんて、楽しみがない そこまでしたいと思わない 転んだら嫌だから歩かない なるようにしかならないから~」

このやり取り、何回重ねたか。

 

左様ですか、、、、、、、、、、、どうぞご自由に、、、、、

 

と様子をみていたら、突然、目に霞がかかって見えずらくなった、と言い出した。

数か月前に白内障の手術をした方だ。

病院に行くと、

白内障の手術をしたため、血流がよくなり、糖尿でもろくなっている毛細血管から出血したとのこと。

眼圧も異常に高く、使えない毛細血管の代りの悪い血管も出てきている。

いわゆる糖尿病からくる網膜症らしい。放置すると完全は失明になるから、いそいでレーザー治療が必要ということで

目の網膜を焼くレーザー治療を行い、完全失明を食い止める代わりに視野が狭くなってしまった。

完全失明は免れたものの、霞がかかっている状態は治らない。

もう片方も放置しておくと同様になる可能性が高いので、もう片方もレーザー治療を行うことになった。

「レーザー治療滅茶苦茶痛い」とか、「予約しているのに待たせる」「母も糖尿だったが、目はなんともなかったし」

とブツブツ文句を聞かされると私も流石にムッとする。

「なるようになりましたね~仕方ないですよ 食べたいもの食べたいんですからね」と反撃。

ここまできてやっと、糖尿病の恐ろしさを体感したからか、やっと食べる内容も変わってきたが、

そう易々血統値のコントロールが上手くいくはずもない 今は、強い薬に変えて何とか維持されている。

 

それにしても

糖尿病がある患者の白内障の手術後、こういう症状につながることは予想されていたはず。

町医者に断られて、わざわざ大学病院で手術をしたという経緯がある。

にもかかわらず

術後の経過観察は早々に終わり、通院は終了して直ぐに網膜症を発症した。

声には出さないが、釈然としない。

 

話は変わるが、

近所の市営のトレーニングジムに定期的に通うこと数年。

夕方行くと、毎回顔を会わせるおじさん(お爺さん?)がいて、顔見知りになった。

ほぼ毎日来て、気ままにマイペースにトレーニングをしているんだとか 体つきは、さすがに全身引き締まっている。

筋肉も見ただけで全身しっかり育っている。

色も黒く焼けていて健康的で精悍だ。

先日、世間話をしていて、年齢を聞いた。

なんと、78歳!!

いわゆる後期高齢者でれっきとした高齢のお爺さんだったのだ!

 

生活習慣でこうも人間の身体は変わってくるのかと。

糖尿病のクライアントは、運動も歩くのもしない、あげくの果てに足裏マッサージ機を購入し足裏を刺激しただけで満足している

年齢は実は60歳代だ。

方や78歳の高齢者は、毎日ジムに通い身体を動かすことを厭わない。

 

驚くほど歴然と差が出ている。

人間の身体ってなるようにしかならないもんだと、感心した。

私も見習わないとと、固く決心した。もちろん健康でいる生活をすることである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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